◆妊娠すると、リラクシンというホルモンが分泌され、全身の靭帯がゆるんできます。靭帯は骨を支える役割を果たしているため、通常はいくらストレッチしても、なかなか伸びてはくれません。
産前産後は、この支えがゆるむため、からだのバランスを崩しやすい反面、柔軟性を高めたり、骨盤や全身をリセットするまたとない機会でもあります。
◆そのために、産前は自分の好きなペースでゆったりとお散歩することをお勧めします。スクワットやストレッチや雑巾がけもよいでしょう。ただ、どれもあまり真剣になりすぎず、楽しみながらやるくらいがちょうどよいです。
◆産後はとにかくしっかり休みます。とくに最初の3日〜7日はしっかり横になっていることが大切です。
できれば2ヶ月はなるべく目を使わず、家事も誰かに手伝ってもらって、疲れたらすぐ横になりましょう。ここで無理をしてしまうと、あとでガタがきます。うんとまわりに甘えましょう。ご家族にたよれない方は、市の産後家事サポートの利用も考えてみてください。そのくらい、この時期は休むことが大切です。
◆産前産後のおすすめエクササイズ
とてもシンプルでなんてことのないエクササイズですが、骨盤をととのえる効果大です。インナーマッスルを目覚めさせ、からだの中に自前のサポーターを作り上げています。
〈壁に足裏ぺったり〉
1.あおむけに寝そべり、両脚を腰はばくらいに開き、ひざをゆったり伸ばした状態で足裏を壁にぺたんとつける。
2.力はなるべく抜きつつ、かかとも、親指も、小指も、指の付け根も壁に接しているのを意識する。
3.そのまま5分、あるいは気持ちよければ何分でも。
〈骨盤ゆらゆら〉
1.あおむけに寝そべって膝を立て、両脚を腰はばくらいに開いて足の裏をぺったりと床(布団)に付ける。
2.ゆっくりとほんの少し骨盤を足元方向に傾ける。おへその下を伸ばしていく感じ。
3.ゆっくりと戻してくる。腰を少し伸ばしていく感じ。
4.なるべく力を入れずに、楽に呼吸しながら、ゆったりと動きを続ける。腰もおなかもどんどん柔らかくなっていくイメージで。回数は好きなだけ。
〈エレベーター〉
1.膣の中にエレベーターがあるとイメージする。
2.エレベーターが1階から2階、3階、4階、5階と上がっていくのをイメージする。
3.上がりきったら、4階、3階、2階と下りてきて、1階にふわっと着地させる。
※コツは、決して力を入れすぎないこと。イメージするだけでも、骨盤のインナーマッスルが鍛えられます。
◆産後、添い乳(寝そべって授乳)するときは、両脚のあいだにクッションをはさみましょう。ひざをそろえ、左右の骨盤が床に対して垂直に並ぶようにします。
※横向きで片脚をずらしていると、骨盤がゆがんでしまいます。
◆デスクトップの設定を変更して、画面の背景に落ち着いた色をつける。真っ白な背景は、思いのほか目に負担をかけます。グレー、うぐいす色、自分好みの落ち着いた色など、何らかの色をつけてみましょう。
◆画面フィルターを使う。画面のちらつきと紫外線を抑えることで、眼の疲れを軽減します。
◆文字のフォントを大きくする。画面で細かい文字を読み続けていると、眉間に緊張がたまってきませんか?知らず知らずのうちに首や肩にも影響します。
◆眼の焦点を和らげてみる。画面を見ながらも、周りの風景が自然に視野に入ってくるくらいの余裕を持ちましょう。これは眼の疲れだけでなく、首と肩のコリにも関係してきます。ときどきは画面から眼を離して、できるだけ広い風景を眺めましょう。
◆首のマイクロムーブメント。作業中、首を固めていませんか?できるだけ頻繁に、小さくゆらゆらと動かすようにしましょう。傍目にはわからないくらいのごく小さな動きで十分です。
◆30分に一度、立ち上がって歩く、またはストレッチする。ストレッチはむりに伸ばすのではなく、リラックスして気持ちよく関節を動かしましょう。
◆首を冷やさない。冷房のかかっているところでは、ショールなどを巻いて首を冷やさないようにしましょう。
◆絹や綿など、天然繊維の服を身に付ける。化繊の服は静電気をためやすく、疲労の原因にもなります。
※日常生活の中でちょっとしたことに気をつけるだけで、体は大きく変わります。一日1つだけでも、ためしてみてください。
※ロルフィングとロルフ・ムーブメントのセッションでは、必要に応じてマイクロムーブメントや眼の使い方のエクササイズも行っていきます。
◆足裏を地面につける。体重を足裏から地面に流します。腰にかかる負担を減らします。体重をうまく足裏に伝えるため、ひざの角度は直角よりもほんの少し広いくらいにしてください。いすの高さが合わない場合は、台などで調整するとよいでしょう。
◆あぐらをかくなら、骨盤を立てる。体重が坐骨から地面にまっすぐ流れるようにします。
◆いすの背にもたれるときも、骨盤はたおさない。骨盤の位置さえ決めれば、姿勢を保つのがずっと楽になります。
◆坐骨の一番とがった部分よりも少し前に座る。まっすぐよりもほんの少しだけ前かがみになります。腰をこの位置にすると、体重がうまく足裏に乗ります。骨盤を後ろへ倒した姿勢は楽なようですが、実際には腰に負担がかかります。
◆腰をユラユラ・モゾモゾさせる。骨盤を前後や左右に小さく動かします。腰の周りの筋肉を硬直させないため、気が付いたときにときどきやってみましょう。腹筋や背筋はリラックスさせたまま、ゆらゆらと気持ちよく動かしましょう。
◆おなかを冷やさない。最近はけっこうおしゃれな薄手の腹巻もありますね。
◆30分に一度、立ち上がって歩く、またはストレッチする。ストレッチはむりに伸ばすのではなく、リラックスして気持ちよく関節を動かしましょう。
※日常生活の中でちょっとしたことに気をつけるだけで、体は大きく変わります。一日1つだけでも、ためしてみてください。
※ロルフィングとロルフ・ムーブメントのセッションでは、それぞれの方のニュートラルな骨盤の位置を見つけるプログラムが組み込まれています。
◆カイロ
衣服にぺたんと貼るタイプのカイロを、下腹部と腰に貼っておくだけ。靴下に貼るタイプのカイロもおすすめです。下腹と足元を暖めておくだけで、体全体がぽかぽかしてきます。
◆足湯
バケツにお湯をはって足を入れるだけ。天然塩や生姜を入れるととくによく温まって、じわりと汗がにじみでてきます。
◆シルクの5本指靴下と靴下の重ね履き
足指をしっかり温めてくれます。汗で冷えないよう、素材は放湿性のよいシルクがだんぜんお勧めです。
最近は、靴下の重ね履きもはやってますね。シルクにウールを重ねていくと、暑苦しさや蒸れもなく、とても快適です。
◆首元にショールやマフラー
首元を冷やすと全身が冷えます。バッグにいつも薄手のショールを用意しておくとよいです。夜も冷えるようなら、薄い布を一枚巻いて寝てみましょう。
◆レッグウォーマーと手袋
手首、足首など、「首」とつくところは冷えが入りやすいです。気が付かないうちに全身を固めてしまいます。
◆腹巻
腹巻も、最近はかわいいデザインのものが増えて、抵抗がなくなってきましたね。
夜、巻いて眠ると、朝ぽかぽかと起きることができます。体幹をあたたかくしていると全身のぽかぽかがキープされるんですね。
◆コンニャク湿布
コンニャクを数分間ゆで、タオルに包んで肝臓と腎臓を順にあたためます。(参考:田中美津著『自分で治す冷え性』)。
私が初めてコンニャク湿布をしたときは、全身がとけていってしまいそうな気持ちよさで、すうっと眠り込んでしまいました。
生理中は下腹も同様にあたためると、生理痛がずっと楽になります。
◆シルクのインナー
インナーはシルクがとにかく暖かくて快適です。裏起毛のものは、とくにあたたかです。
※このほか、お風呂に天日塩を入れて半身浴、お茶に生姜を入れて飲む、玄米に小豆を入れて炊く、レンコンなどの根菜類をよく食べる、など。とにかく芯からカラダを暖めましょう。
※ロルフィング、筋膜リリース、リンパドレナージュで体液の循環をよくすることも冷え性の改善に役立ちます。